Liveレポ ブエナ・ビスタ・ソアル・クラブ プレゼンツイブライム・フェレール、ルベーン・ゴンザレス&オマーラ・ポルトゥオンド@東京国際フォーラム ホールA 2001.2.11(Sat) 昨年大ヒットした映画『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』でお馴染みの彼らが(全員ではないけど)、昨年の夏に続いて、また来日公演をするということで(今回は九州公演ナシ。東京だけ。)、見に行ってきましたよ、東京まで。ドトーの一泊二日で。チケット手に入れるのに、すったもんだしたけど、すごくいい席(1階の真ん中の真ん中あたり。PA卓のすぐ前あたり。ということは音響がイイ場所ということですよね!!)だったので大満足でした。
映画館には3回も足を運んで、DVDも当然購入していた私としては、もっとしみじみと渋いコンサートかと思っていたら、すんごいパワフルなステージだったのに、まず驚きました!!
ルベーン・ゴンザレスさんは、映画ではオレンジ色の幾何学模様みたいな派手なシャツを着ていたお爺さん。教会で子供たちがダンスしているところでピアノ弾いていた、あのお爺さんです。確かもう80何歳。ステージに出てくるとき、黒人のバント・マスターの人に支えられるようにして登場したときは、もうホントにヨロヨロとした足取りで、大丈夫かいな?!って感じだったんだけど、ひとたびピアノを弾き出すと、もう別人のような力強いタッチで、おおーっ!!2,3曲弾いて、あとは別のピアニストに交替しちゃいましたが、アンコールのときにまた登場してくれました。歌姫オマーラさんは、赤いパンツ・スーツがお似合いで、もう登場するだけで場がパーッと華やぐオーラが出ている人でした。あのパワフルで情感たっぷりの歌声は、私はなんとなく沖縄民謡とかを歌うオバチャンに相通じるものを感じました。(私の脳裏に浮かんだのは映画『ナビィの恋』のオバァチャン!!)そして一番ビックリしたのはイブライム・フェレールさん。映画で「キューバのナット・キング・コール」とライ・クーダーが紹介してたけれど、私はどう見ても憂歌団の木村さんに見えるんだけど。ハンチング帽のせい?!だけじゃないよね。クシャクシャッとした笑顔とか、やっぱ似ているよね木村さんに。彼は74歳(クリント・イースト・ウッドと同い年くらいですよ!!)なのに、なんと軽やかなダンス・ステップ!!まるで身体の中にリズムを飼い慣らしているかのような人。リズムが溢れ出るというか。そして、もちろん素晴らしい歌声!!そうそう、歌のときに、身振り手振りで「さぁ、皆さんご一緒に!!」というようなことを言っているらしいことは判るんだけど、英語とかじゃなくてスペイン語だからねぇ、そうそう客席の皆が歌える訳ないって。これがなんとも(リズムはノリノリなんだけど一緒に歌うことは出来ないってのが)、もどかしかったですねぇ。オマーラさんが歌っているとき、一人だけ声を返した若い女性の声があったけど、彼女はスペイン語がわかる人だったって訳ですね〜。カッコイイ!!
さて。前回、夏の日本ではなくて、こんな寒い時期の日本に来るなんて、お爺ちゃんたちなのに大丈夫なのかなーなんて心配していたけど、とんでもなかった。チラシを見たら、今回、なんと「アジア・ツアー」で日本以外にも韓国・シンガポール・香港・オーストラリアと回るらしいです。すごー。
映画に出てきた曲はあんまり演奏しなくて、全般的にノリのいいアップテンポな曲が多い気がしました。3日間の公演の最終日だったから、別の日は、もしかして曲目違っていたかもしれませんが。あ、でもイブライムさんとオマーラさんのデュエットはアンコールでやってくれましたけど。映画の中でも、二人で見つめ合って歌っていた、あの曲です。間奏でのダンスもありました。ちょっとグッと涙出そうになった私でした。
とにかく、もう全般的に、パワーに圧倒されて胸が熱くなるコンサートでした。年齢を経てこその味わいというか、歌えない歌っていうかねぇ、いやぁ、もうとにかく、じぃ〜んという感じでした。
歌姫オマーラさんは、秋に単独で来日ツアーをやるみたいで、それには「福岡サンパレス」も予定に入っていましたよ!!楽しみ!!
今回のツアー・パンフレットです。全部モノクロの写真。  |